結論:5問免除(登録講習)の要点

宅建試験の5問免除とは、国土交通大臣が指定する「登録講習」を修了した人が、本試験の問46〜50の5問を免除(得点としてみなし)される制度です。対象は宅地建物取引業の従業者に限られ、申込時に「従業者証明書」が必要です。一般の受験者は利用できません。登録講習の修了は宅建試験の申込までに間に合わせる必要があり、費用は1.5万〜2万円前後が目安です。


1. 5問免除(登録講習)とは

宅建試験(宅地建物取引士資格試験)は全50問・50点満点で実施されます。このうち問46〜50の5問は「5問免除科目」と呼ばれ、宅建業者に従事する方が登録講習を修了すると、この5問が免除されます。免除された5問は試験当日に解く必要がなく、得点としてそのまま加算されます。試験時間も通常の2時間から1時間50分に短縮されます。

ここで注意したいのは、「5問免除(登録講習)」と「登録実務講習」はまったく別の制度であるという点です。

制度目的対象タイミング
登録講習(5問免除)試験の5問免除を受けるため宅建業の従業者試験受験前
登録実務講習宅建士登録の実務要件を満たすため合格後・実務経験2年未満の人試験合格後

混同されやすいですが、**本記事で解説するのは「試験前」に行う「登録講習(5問免除)」**です。

5問免除は登録講習の修了で得られる試験上のメリットです。合格後に受ける「登録実務講習」とは別物なので、受験前の方は「登録講習」を確認しましょう。

宅建合格後に実務経験2年未満の方が宅建士登録へ進むために必要な合格後の登録実務講習は、本記事とは別の制度です。


2. 対象になる人・ならない人(従業者証明書)

5問免除の登録講習を受講できるのは、宅地建物取引業者の「従業者」のみです。

対象になる人

  • 宅建業者(不動産会社等)に雇用されている従業員
  • 宅建業者に所属しており、従業者証明書の交付を受けられる人

登録講習の申込時には、**雇用先の宅建業者が発行した「従業者証明書」**の提出が必要です。この証明書がなければ受講できません。

対象にならない人

  • 不動産業以外の会社に勤務している会社員
  • 学生・フリーランス・転職活動中の方など、宅建業者に属していない人

「裏ワザ」として紹介されることへの注意

ネット上では5問免除が「裏ワザ」として取り上げられることがあります。しかし、実際には宅建業の従業者という条件が必須であり、誰でも活用できる方法ではありません。現在不動産業に勤めていない方は、残念ながら利用できない制度です。

受験資格なしに誰でも受けられる魔法の方法は存在しません。5問免除は対象者に限られた正規の制度です。不動産業に従事している方にとっては、合格に大きく近づく有効な制度といえます。

5問免除は宅建業の従業者だけが使える制度で、従業者証明書の提出が必須です。一般受験者は利用できないため、「裏ワザ」として誤解されやすい点に注意が必要です。


3. 申し込みはいつまで?(試験申込との関係)

5問免除の効力は、登録講習を修了して「登録講習修了者証明書」を受け取ることで生まれます。この修了者証明書は、宅建試験の申込時に「5問免除対象者」として申告するために必要です。

重要なポイントは、修了者証明書を宅建試験の申込期限までに取得しておく必要があることです。

宅建試験の申込は例年7月上旬〜7月末ごろに行われます。登録講習は通信学習(約2ヶ月)+スクーリング+修了試験という流れのため、遅くとも5月上旬前後には受講を開始しないと申込に間に合わない可能性があります。

ただし、具体的な締切日は実施機関および当年の試験日程によって異なります。受講を検討している方は、各実施機関の案内や当年の宅建試験の受験案内(一般財団法人不動産適正取引推進機構が発行)で最新情報を確認してください。

なお、登録講習修了者証明書には有効期限があり、修了後3年以内の試験で使用することが条件となっています(「その年及び翌々年」を含む試験)。早く修了した場合でも、3年以内の試験申込であれば使用できます。

宅建試験の申込には修了者証明書が必要なため、試験申込期限(例年7月前後)に合わせて、逆算して5月ごろには受講を開始するのが現実的です。実施機関の公式案内で最新の日程を確認しましょう。


4. 登録講習の流れと費用の目安

登録講習は国土交通大臣が指定した機関(登録講習機関)のみが実施できます。複数の機関が全国で実施しており、受講料や日程はそれぞれ異なります。

一般的な講習の形式

登録講習は以下のような形式で実施されることが一般的です。

  • 通信学習(約2ヶ月間): テキストや教材を使った自宅学習。修了後に確認テスト等がある場合もあります。
  • スクーリング(通常2日間): 指定会場での対面授業。欠席するとその後の修了試験が受けられないため注意が必要です。
  • 修了試験: スクーリング終了後に実施されるテストです。一定基準を満たすと修了が認められます。
  • 修了者証明書の交付: 修了が認定されると「登録講習修了者証明書」が発行されます。この書類を宅建試験の申込時に使用します。

費用の目安

費用は実施機関によって異なりますが、1.5万〜2万円前後が目安です(通信学習〜スクーリング〜修了試験の一式費用として)。ただしこれはあくまで目安であり、実際の料金は各機関の公式案内で確認してください。

通信・オンラインでの受講

通信学習の部分はテキストや映像教材での自宅学習が可能です。ただしスクーリングは対面(会場参加)が必要な場合がほとんどです。全工程をオンラインで完結できる機関は限られているため、居住地や勤務地に近い会場を確認することをおすすめします。

登録講習は通信学習+スクーリング2日間+修了試験が標準的な流れです。費用は1.5万〜2万円前後が目安ですが、機関により異なるため、複数の機関を比較して選ぶとよいでしょう。


5. 登録講習(5問免除)の申込〜修了の流れ

登録講習(5問免除)の申込〜修了の流れ

  1. 従業者証明書を用意する

    勤務先の宅建業者に「登録講習を受講したい」と申し出て、従業者証明書を発行してもらう。この書類がないと申込できない。

  2. 登録講習機関を選んで申し込む

    国土交通大臣指定の登録講習機関を選び、宅建試験の申込期限(例年7月前後)に間に合う日程のコースに申し込む。従業者証明書を提出する。

  3. 通信学習(約2ヶ月間)

    テキストや教材を使って自宅で学習する。機関によっては映像教材も利用可能。スクーリング前までに完了させる。

  4. スクーリングに参加する(通常2日間)

    指定会場で2日間の対面授業を受ける。欠席すると修了試験を受けられなくなるため、日程を事前に確定させておく。

  5. 修了試験に合格・証明書を受領し宅建試験に申し込む

    スクーリング後に実施される修了試験に合格すると「登録講習修了者証明書」が交付される。宅建試験申込時にこの証明書を使用し、5問免除対象者として申し込む。


6. よくある質問

よくある質問

Q. 5問免除は誰でも受けられますか?

A. いいえ、誰でも利用できるわけではありません。対象は宅地建物取引業者に勤務する「従業者」に限られます。申込時に雇用先の宅建業者が発行した「従業者証明書」が必要です。不動産業以外の方や学生は対象外です。

Q. いつまでに登録講習を修了する必要がありますか?

A. 宅建試験の申込期限(例年7月前後)までに修了者証明書を取得する必要があります。通信学習に約2ヶ月かかるため、逆算すると5月ごろには受講を開始するのが目安です。具体的な締切は実施機関と当年の受験案内で確認してください。

Q. 何問免除されて、何点分になりますか?

A. 試験の問46〜50の5問が免除されます。免除された5問分(5点)は得点としてみなされます。50点満点の試験で最初から5点を持った状態でスタートするイメージです。試験時間も通常より10分短くなります。

Q. 費用の目安はいくらですか?

A. 通信学習〜スクーリング〜修了試験を含む一式の費用は、1.5万〜2万円前後が目安です。実施機関によって異なるため、複数機関の料金を比較して選ぶとよいでしょう。

Q. 通信・オンラインで受けられますか?

A. 通信学習(自宅学習)の部分はテキストや映像教材で受講できます。ただしスクーリングは対面参加が必要な場合がほとんどです。全工程オンラインで完結できる機関は限られているため、申込前に各機関の形式を確認してください。


7. まとめ

宅建試験の5問免除(登録講習)は、宅建業の従業者にとって合格の可能性を高める有効な制度です。ポイントを整理します。

  • 対象者: 宅地建物取引業者の従業者のみ(従業者証明書が必要)
  • 制度の内容: 登録講習を修了すると問46〜50の5問が免除・得点化される
  • 申込のタイミング: 宅建試験の申込期限(例年7月前後)に修了者証明書が必要なため、5月ごろには受講開始が目安
  • 費用の目安: 1.5万〜2万円前後(実施機関により異なる)
  • 修了者証明書の有効期間: 修了後3年以内の試験で使用できる

具体的な受講日程・費用・締切は、登録講習機関の公式案内と当年の宅建試験受験案内でご確認ください。

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